おせち料理の昆布巻きの意味・由来と、昆布巻きに最適な昆布は?
おせち料理の昆布巻きの意味・由来、昆布巻きに最適な昆布の種類、昆布の栄養についてお伝えします。
おせち料理に欠かせない昆布巻きの意味は、語呂合わせで「喜ぶ(よろこぶ)」という縁起からきています。
お正月には、その縁起から、昆布巻きの他にも結び昆布や鏡餅のお飾りにも使われます。
[note]昆布の由来・縁起
●「昆布」に「子生」の字をあてて、子孫繁栄を願ったものともいわれる。
●「よろこぶ」→「養老昆布」とあて、不老長寿の縁起物として用いる。
●昆布は古くは、末広がりである昆布の形状に由来して「ひろめ(広布)」とも称され(音読では「広布(コンブ)」)、ひろめとコンブで「喜びを広める」という意味もある。
●北海道(蝦夷)で大半が産出されることから、夷子布(エビスメ)とも称され、七福神の「恵比寿」にかけて、福をもたらす縁起の良い品とされる。[/note]
昆布にはこれら多くのおめでたい意味があることから、昆布巻きはおせち料理に欠かせないものなのです。
なお、昆布巻きは伝統的なおせちでは、3段目に入れらるお料理。
おせち3段目「参の重(さんのじゅう)」に煮物を詰めるのは、全国的に共通なルールのようです。
昆布巻きに最適な昆布は日高昆布(三石昆布)です。
日高昆布は、やや肉厚で柔らかく味もよく、早く煮え、煮くずれることがない という理由から、昆布巻きにおすすめです。
日高昆布は北海道の太平洋岸、日高地方で生産される昆布。
日高地方の中でも中心地は三石のため、三石昆布とも呼ばれます。
日高昆布の中でも、特に最高級品とされるのは、「井寒台」。 「井寒台」は、水で戻すと、幅も厚みも驚くほど大きく厚くなるのが特徴です。
昆布は低カロリーで、さまざまな微量栄養素を含んでいます。
エスキモーの人たちは野菜類を全く摂らない生活ですが、それでも元気でいられるのは、昆布をはじめとする海藻でさまざまな栄養素が補われているからだそうです。
[note]昆布の主な栄養素
●アルギン酸…アルギン酸は昆布の細胞膜を作っている主要成分。昆布の旨み成分の一つでもあります。アルギン酸の大部分は消化されず、そのことによって、体内の不要なコレステロールやいらない物質を体外に排出するのを助けます。 また、血圧を下げる、腸の働きを助けるなどの作用もあります。
●無機質…カリウム、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、リン、鉄など。
●ヨード…甲状腺ホルモンを作るためには欠かせない成分。 ヨードが不足すると甲状腺種を発症したり、疲れやすくなったりしますが、昆布などを食べることでヨードは補えるのです。
●食物繊維…昆布には大量の食物繊維が含まれています。そのことから、消化が悪いといわれることもあります。 が、昆布の食物繊維は便秘対策に効果的。低カロリーなので、ダイエットの効果も期待できる食品です。 [/note]
お正月の昆布巻きの時期には、その縁起・意味から注目を集める昆布ですが、この栄養素を知ると年間を通じてぜひ摂りたい食品ですね。
いつも「ヨロコブ」でいたいものです。