指物(さしもの)・指物師の意味と、指物博物館、東京職人 指物作りの動画
指物(さしもの)の意味とは?
初めて『指物』と耳にした方の中には、ひょっとしたら、私もそうだったように
「…ものさしのこと?」と感じる方もいるかもしれません( ´艸`)。
指物(さしもの)の意味は2つあり、1つ目は
「昔、武士が戦場で目印のため、鎧(よろい)の背などにさしたり、従者に持たせたりした小旗や飾り物。背旗」
のこと。
2つ目は
歴史ある日本の伝統工芸の一つ。
木を組んで差し込み、クギを1本も使わずに和家具や調度品・道具などを作る技術とその製品のことです。
高い技術を必要とする伝統ある工芸です。
この記事では江戸指物・指物師・指物博物館と、指物を作っている動画をご紹介します。
ぜひご覧ください!
指物の意味、由来は?
指物(さしもの)は、日本の伝統工芸。
板材を使って組み立てる技術、及びその技術によって作り上げられる製品(和家具・建具・調度品など)のことを指します。
「指物」の由来は、板材を差し込み、差し合わせて組むことを「指す」と言うところからきています。
指物の材料には桑、欅、桐、杉、檜など木目のきれいな木が使われます。
指物は、東京の「江戸指物」、京都の「京指物」、大阪の「大阪唐木指物」に分かれており、江戸指物は江戸時代の中頃、大工職から派生した仕事の一つとされています。
江戸指物は、クギを一切使わず、表から接合面がわからないような細工で組み立てを行うのが特徴です。
江戸指物は、将軍家・大名家・商人・江戸歌舞伎役者用のものが発達したことから、華美に走ることなく、素材の木目の美しさを最大限に活かしたすっきりした粋な作りが愛され、連綿と受け継がれています。
江戸指物は、東京都に指定された伝統工芸品であるとともに、経済産業大臣により指定された経済産業大臣指定伝統的工芸品です。
現在、江戸指物は東京都の台東区・荒川区・足立区・葛飾区・江東区~東京の下町で主に作られています。
↓「指物益田」の名刺入れ
指物師とは?
指物師(さしものし)とは、指物を作る専門の職人・技術者のこと。
指物師は江戸時代から受け継がれる伝統の技を今に伝える職人。
指物師となるには最低でも10年以上の修行が必要とされているようです。
学校の木工科などを経て指物師への弟子入り→家具製作会社への就職など、多種多彩な指物を作る技術を身につけるための修行です。
指物博物館 「指物益田」
東京都墨田区に「江戸指物」に関する指物博物館があります。
墨田区には区内の伝統のものづくりを伝えるため、ものづくりに関わる方たちが運営している「小さな博物館」が約30件あり、指物博物館もその一つ。
すみだマイスター「益田 大祐」さんの「指物益田」です。
(ページ↑に掲載の名刺入れは指物益田の製品)
館内で展示されているのは、江戸指物、指物に使用する道具や材料、製造工程、関連する書籍・資料など。
館内では作業風景も見る事ができます。
[su_note note_color="#fefcee"]
・場所/東京都墨田区立川4-6-5 1階
(都営新宿線菊川駅より徒歩5分)
・開館時間/10:00〜18:00
・開館日/月曜日~土曜日まで(祝祭日を除く)
・電話番号/03-6315-8546
・代表者/益田 大祐 指物益田[/su_note]
指物博物館は予約が必要です。
江戸指物作成の動画
数名しかいない女性の指物職人さんの動画です。
指物の伝統の世界に魅せられて飛び込んだのだそうです。
女優の梶芽衣子さんにどこか似ているような…美しすぎる指物師… (´▽`*)
●東京職人 江戸指物 動画
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江戸指物は手間と高い技術が必要な伝統工芸。
釘を一本も使わない外観の美しさ・粋さ、堅牢さに見とれてしまいますね。
伝統の物というのは、やはり時間を超えて美しい。
私は愛知県の生まれ育ちで、指物にはこれまで縁がなく、実物を見たことがないので、機会があればぜひ見てみたいです。
父の日に指物の名刺入れをプレゼントしたら、どんな顔をするかな?なんて想像してしまいます♪